ちょっと難しいかも^^NPVとリアルオプションについて学ぶ

副業関連

投資判断はNPVとリアルオプションの両面から判断すること。

まずは、ROIを知ることから始めます。

短期間で、ビジネスの良し悪しを評価する仕様として、Return On Investment (投資利益率)以下ROIがあります。

この指標は、の短期で収益を確保する必要があるビジネスでは重要な仕様のひとつです。いずれにしても不動産投資や太陽光投資など比較的大きな資本を投下する投資には重要な考え方ですので、覚えておいて損はないでしょう。

Return On Investment (投資利益率) とはなに?

ROI (%)= 年間収益 ÷ 投資額 × 100

で計算される指標です。これだけじゃ何のことかわかりませんからもう少しわかりやすく書くと

まず%(パーセント)ですので0%~100%のレンジになります。

ポイントとしては、ROIが高いことは、投資額も回収にかかる時間が短いことを示します。

例えば、ROIが100%であれば、たった1年で投資額を回収できるということです。

また、50%であれば2年で投資額を回収できるということです。簡単でしょ^^

例えば、築40年の戸建て住宅を買ったとします。すでに古いですから5年程度で大きく修繕が必要になる可能性が高いとします。

中古住宅の価格が500万円であった場合、家賃が9万円であればROI=20%となり、5年で投資額を回収できる計算となります。(土地の価格や建物の解体工事、税金は別途計算が必要)

ROIは短期の投資の良否が判定できる目安となります。サイトの購入や築古の住宅など、比較的短期で収益化が必要な商売には、利回りとROIの計算が重要になります。

NPVは最もシンプルな投資妥当性の判断方法

結論としてNPV>0であれば、その投資をする価値があると言えます。

NPVは投資する前に、時間割引率を使ってその投資を評価する方法です。時間割引率の考え方については、以前記事にしましたので、こちらをご覧ください。

NPVは以下の計算式となります。

PV(現在価値) = 将来利益 / (1 + 利率・割引率)^n年後

NPV(正味現在価値) = PV(現在価値) - 投資額

例として、年利3%であれば、1年後の1,000円は現在の971円と同じ価値ということです。

金利・割引率はリスクプレミアとも呼ばれますが、何パーセントのリスクをとるかについては、リスクの種類や投資期間、銀行金利などから評価する必要があります。 例えば、長期になればリスクプレミアは高くなりますし、私は、有形のビジネスよりも、無形のビジネスのほうを高く見積もります。例えば、不動産、製造業、物販などは有形です。美容、エステ、アフリエイト、輸送など無形です。

細かい計算方法は、エクセルが便は利です。この記事の最後にエクセルをダウンロードできますのでご使用ください。

<太陽光への応用>

例えば、投資額が1,000万円、利益250万円/年(税引き後の利益)、太陽光発電設備を購入する場合を考えます。金利・割引率が10%とするとPV = 1000万円 / (1 + 10%)^1 + 1000万円 / (1 + 10%)^2 + 1000万円 / (1 + 10%)^3 + ・・・= 947万円となります。この場合、PVが投資額の1,000万円より52万円低いので、PV<0となり、投資しない方がNPV上は望ましい結果となります。

金利・割引率はリスクプレミアとも呼ばれますが、10%の妥当性については、ビジネスリスクや銀行金利や、固定費などから、評価する必要があります。

<不動産賃貸業への応用>

不動賃貸業の場合も、基本的な考え方は同じになります。例えば、1,525万円で購入し、100万円/年の家賃収入を予定します。さらに15年後に1,300万円で売却することを予定しています。売却時に100万円のメンテナンス等の費用が発生するとします。金利・割引率:5%とする場合、NPVは42となり、NPV>0となりますので、NPV上は投資可との判断ができます。計算結果は下記よりダウンロードできます。

今回、2つの事象の計算をしましたが、有形、無形のビジネスで、リスクは異なると思いますし、出口戦略も重要になります。

NPVのまとめ

NPVは投資の妥当性を判断する一つの指標になったことがわかります。ただし、これは一つの指標に過ぎず実際は実利回り、マーケットなど様々な要素を総合的に考えて判断する人用があります。

WEBサービスの様に将来の収益が不確実なものは、リアルオプションを利用する方法も考えられます。リアルオプションは、より柔軟に投資の評価が可能になる。

リアルオプションアプローチでNPVを計算する

WEB広告ビジネスの購入可否を判断する例

リアルオプションとは、金融商品であるオプションの考え方を応用したもの。わかりやすく言うと、ある一定期間ごとにその投資を継続するか否かの評価をする投資手法で、将来の利益率が不確実な場合に、先ず一定の投資をする。その後、一定期間が経過したところで、継続するかを再度評価する仕組みです。

例えば、WEB広告ビジネスのNPVを計算した時に、5年後のNPV=マイナスとなったとします。NPV上は投資はできないという判断となります。しかしながら、WEB広告自体のマーケットが5年後に2倍になると予想される場合は、利益が6年後に2倍になることも考えられます。こうした、ある一定期間ごとに投資の可否の判断を柔軟にできることをリルオプションアプローチと言います。

先ず、第1段階として、投資額が1000万円、250万円/年、金利・割引率が10%の5年とします。さらに6年後~10年後は、さらに1000万円の再投資をして、利益500万円/年とします。

第1段階(1年後~5年後)

PV = 250/(1 + 10%)^1 + 250/(1 + 10%)^2 + 250/(1 + 10%)^3 ・・・ =  947万円となり、NPV=△52万円

第2段階(6年後~10年後)

PV = 500/(1 + 10%)^6 + 500/(1 + 10%)^7 + 500/(1 + 10%)^8 ・・・ = 1,177万円となり、NPVは177となります。

まとめ

計算すると、10年のトータルのNPVは125(177-52)となり、NPVがプラスとなります。

この場合、初めの5年に投資することにより、10年間の投資機会を掴むことができますので、投資しても良いと考えられます。

また、5年後に予想に反して、市場の伸びが2倍以下であった場合は、5年後に再度NPVを計算して、再投資をやめる判断もできます。リアルオプションは柔軟に投資判断できます。

1段階:サイトを購入し運用する。利益250万円/年を確保する。

第 2段階:5年後に市場の伸びや、NPVを再計算し、再投資するかを判断する。

このように、、ネットビジネスの様に動きの速いビジネスはリアルオプションを応用することで、投資機会の損失を少なくすることもできますし、リアルオプションでNPVを計算することで、一定期間のリスクを明確にすることもできます。

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